『やさしい人』中篇『女っ気なし』で注目を集めたギヨーム・ブラック監督が、長年の友人であるヴァンサン・マケーニュを主演に迎えて作った長篇第一作。舞台はフランス・ブルゴーニュ地方、まもなく冬を迎える小さな町トネール。主人公マクシムは、かつてインディーズで人気を集めたものの、今はその盛りが過ぎて落ちぶれたミュージシャン。パリに住んでいた彼は、父親の住む実家に戻ってくる。若さはもはや過去のものとなっている。しかし人生にはときに素晴らしい贈り物が差し出される。マクシムにはそれは若い恋人だった。だがそれは、かつてない無情な速さで失われてしまう。突然消えたロマンスを追うマクシムは、人生を揺るがしかねない危うい行動に出る。老いは誰にもやってくる。マクシムはその事実に直面し、苦悩する。しかしその苦悩の果てに、マクシムは父親との間にあったわだかまりを克服し、そして本当に愛することの意味を見出すのだった。Tomohiro Mibu監督:ギヨーム・ブラック 出演:ヴァンサン・マケーニュ、ソレーヌ・リゴ、ベルナール・メネズ2013年/100分Tonnerre de Guillaume Brac avec Vincent Macaigne, Solène Rigot, Bernard Ménez; 2013, France, 100 mn
『やさしい人』 Tonnerre