鎖国から解き放たれた日本は、急速なスピードで欧米化へと向かう。神戸の実業家、松方幸次郎(1866(慶応元年12月1日)-1950)が生きたのは、そんな時代だった。
第一次世界大戦によって船舶の需要が増し、川崎造船所(現・川崎重工業株式会社)を率いる松方は事業を拡大していく。莫大な富は、彼を美術収集家へと導いていった。1916年から1927年頃にかけて、ロンドンやパリで買い集めた収集品は、1万点にもおよぶほどの規模だったという。
「美術を通して、日本人に西洋人の心を理解してほしい」
「日本に美術館を建設したい」
美術に関してまったくの素人だった松方だが、その純粋な思いに共感し応援する人々も少なくはなかった。金融恐慌、第二次世界大戦、倉庫の火災など、時代の荒波に翻弄され続けた松方のコレクションは、戦後、375点がフランスから日本政府に寄贈返還される。そして1959年、松方が夢に描いた美術館建設は、国立西洋美術館の完成によって形となった。
ゴッホの《アルルの寝室》、ジョン・エヴァリット・ミレイの《あひるの子》、ムンクの《雪の中の労働者》、エドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》、そして2016年に発見されたモネの《睡蓮、柳の反映》……松方が恋に落ち、心躍らせた美術品が、100年近い時を経てここに集う。21世紀の私たちの心は、どんなときめきを感じるだろうか。(Mika Tanaka)
国立西洋美術館 企画展示室
2019年6月11日(火)~2019年9月23日(月・祝)
休館日:月曜日(月曜日が祝日にあたる場合は開館)
(ただし8月12日、9月16日、9月23日の月曜日は開館)
開館時間:9:30~17:30 ※入館は閉館の30分前まで
金曜日・土曜日は9:30~21:00
入館料:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円
※20名以上は団体料金 ※中学生以下は無料。
※2019年7月20日(土)~8月6日(火)は高校生無料。(学生証を提示のこと)
※障がい者および付添者1名は無料(障害者手帳を提示のこと)
問い合わせ:03-5777-8600(ハローダイヤル)
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質問 「De quel peintre est l‘œuvre utilisée pour l‘affiche de l‘exposition?」
締め切りは2019年7月25日(木)、正午です。
複数の応募は可能ですが、1つのプレゼントにつき1通のメールをお願いしております。