井上たか子
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クレール・ド・デュラス著、湯原かの子訳『ウーリカ ある黒人娘の恋』 水声社、2014年1月
この中編小説はパリのある開業医が病気の修道女ウーリカから聞いた身の上話の形式を取っている。その医者が初めてウーリカを診察するために修道院の回廊を進んでいく最初のページには、読者をフランス革命による破壊の傷跡が残る時代へと引き込んでいく力がある。そして、回廊を抜けた先の庭のベンチに、大きな黒いヴェールにす
投稿日 2014年2月12日